君を、何度でも愛そう。



「京さ、綾が俺らから離れた理由、分かっちょったじゃろ?」

「まぁ、薄々だけど」


……何の話だ?


「俺らが理由を知ったんは、1個上の先輩から聞いたからだけん。綾と仲よくしちょったみたいで、綾が先輩に話しちょった」


理一は思い出すように、眉間にシワを寄せて話し続けた。


「いや待て、その前にもうひとつ」

「ん」

「お前が東京に行った理由、綾は知らんのじゃろ?」

「言っちょらんけん」

「俺は和也たちに聞いたけん」


……そういえば和也たちに言った時、理一はいなかったな。


「で、お前らが裏庭で京の夢の話をしちょる時、綾は聞いちょったけん」

「……は?」


俺が東京に行った本当の理由を、綾が聞いちょった……?


「待て待て待て、自分を責めるんは間違っちょる。最後まで聞け」


困惑した表情の俺を見て、理一は焦ったように言う。


「分かるが。綾に知られるつもりは、毛頭なかったんじゃろ? 綾は、京に自分の病気を治してほしいなんて思っちょらん。けど、綾は知ってしまった」


そうだ……俺は綾に言うつもりはなかった。


綾はきっと、俺の人生を縛ってしまったとか考えて、自分を責めるから……。


「知ってしまって、それがキッカケで、綾は俺らから離れると決めたけん」


やっぱり、綾が俺らから離れようとしたのは俺のせいだ……。


俺が夢の話なんかしなきゃ、綾はひとりにならずに、発作も起こさずに、今も笑っていられたのかもしれんのに……。