「飲みものはお茶と……、ジュース何にするかや?」
和也が1.5リットルのペットボトルを持ちながら聞いてくる。
「ミルクティーでいいが」
「綾、ミルクティー好きだもんな〜」
返答を待たずにミルクティーをカゴに入れると、和也がニヤニヤしながら見てくるから、思わず蹴りを入れてしまった。
「京お前っ! 何するけん!」
「お前だってミルクティー好きじゃろ!」
「そりゃそうだ!」
……意味が分からない。
「次お菓子のコーナー行こっ」
近くでは、めんどくさそうにカートを引く理一を朋が促している。
その後、大量に飲料水や食料、レポート用紙や色ペンなど勉強道具も買い込んで、重い荷物を持ちながらバスに揺られ地元に戻った。
「悪いな」
「いいって〜!」
明日は俺の家が集合場所だから、買ったものは全部俺の家に運ばれた。
西町の理一と朋に運んでもらうのはさすがに悪いから、地元が同じ陸と和也と陽子と分担して、玄関まで運んでもらった。
「じゃあ、また明日ね」
「じゃあな〜っ」
「また明日」
「おつかれ。またな」
陸たちを外まで見送り、ドアを閉める。
しかしすごい量……。
「自分のレポート用紙とペンくらい持って帰れや……」
食料の他にレポート用紙や色ペンが無造作に混ざっていた。
飲みものは冷蔵庫に入れて、菓子類と文房具は部屋に持っていこう。
ぼんやりそんなことを考えて、俺は明日のための準備を始めた。



