「でか…」
「え? 何かや?」
京が息を切らしながら鍵を取り出した。
「綾の家よりデカいし!」
「家族多いけん」
ガラッと玄関を開けると、京は一歩下がった。
「どーぞ」
「……お、お邪魔します」
「リビング行っちょって」
そう言うと、京は長い廊下の奥に消えていった。
「はー……」
和風で赴きがある。
田舎にはなさそうな、格調高いデザイン。
派手な装飾はないけれど、控えめに飾られた絵画や骨董品が、リビングのデザインをより一層引き立てている感じがした。
京……もしかしてお金持ち?
「似合わない……」
「何が?」
突然真後ろから聞こえた声に体がはねて、慌てて振り向くと、京がタオルを持って立っていた。
「なんでもないです!」
「? 何か飲む?」
「うん」
キッチンに向かう京の背中を見ながら、聞こえるように話した。



