「綾って、素直じゃねぇよな」
和也がそう言い出したのがきっかけで、昔話に花が咲いた。
「頑固だしね」
「体育祭とか、すごい張り切ってたけんね」
陽子と朋が、笑いながら話す。
「中学の体育祭とかよ、優勝しろしろ、うるさかったんだぜ!?」
和也が中学の時の体育祭の話を、俺に説明をする。
「対戦相手を威嚇しちょったもんな〜」
思い出したように理一が吹き出した。
「5組が相手のときな! すっげー覚えちょるっ」
「あれはプレッシャーかけすぎだったけん」
呆れたように陸が呟く。
「それに綾って感激屋さんだが」
そう朋が笑うと、陽子もクスクスと笑った。
「小学の時やった誕生日会の時とか、すごい泣いちょったよね」
「何言っちょるか全く分からんかった」
陽子と陸が、懐かしそうに話す。
「あと、サボリ魔、遅刻魔」
理一が言うと、「確かに!」とみんなが声をそろえた。
「絶対京のせいだけん」
和也は悪戯に笑う。
「小学の時、よくふたりで怒られちょったんよ」
陽子は陸に「ね!」と言って、ふたりで笑っていた。次々出てくる、綾のおかしい話。
……綾。
こんなに綾を大切に思ってくれちょる人が、目の前にいる。
幸せなことだと、思うじゃろ?
綾は誰も傷つけたりしちょらんから、ひとりで抱え込まなくていいんだけん。
また、俺たちと毎日笑って過ごそう?
だから、ひとりでいいなんて、思うなや。



