病室に戻り、ベッドの横にあるパイプイスに座って、綾の手を握る。 温かい体温、規則的な吐息。 生きてる。 綾は、生きてる。 綾の手を握りしめ、そのまま顔をうずめた。 俺の額に触れてる綾の手が、動くことはない。 「綾……」 生きることを、諦めんで。 死ぬことを、望まんで。 つらくても悲しくても、お前はひとりじゃないけん。 俺がいる。俺がそばにおっちゃる。 いなくなったりせん。 ……幼い幼いあの時、約束したじゃろ? 俺は綾と、ずっと一緒におるけん。