綾の心臓が止まった時、呼吸が止まった時、俺の心臓も止まっちょー気がした。
無我夢中じゃった。
綾を生き返らせるためなら何でもすると神に誓いながら、必死に人工呼吸をした。
再び綾が呼吸を始めた時、どれだけ安心したか分からん……。
その時、初めて後悔した。
綾がどれだけ嫌がっても、無理やりにでもそばにいるべきだったと。
綾の想いを指摘して、そがんことは間違っちょると早く言えばよかった。
発作を起こすかもしれん。そげん恐怖よりも、綾の心を支えるべきだったんに。
だけん、今度こそ俺は間違えたりせん。
俺が綾を、助ける。
絶対に助けちゃるから。
お願いだから、早く目を覚ませよ……。
綾……。
お前の病気の原因を……俺は分かっちょるから。



