君を、何度でも愛そう。



「京すげぇな……」


和也は頭を掻きながら、床に視線を落とした。


きっとみんな、思っちょる。担任も言っちょった。


京の迅速な対応のおかげだって。


目の前で人が心肺停止になったら、ためらうことなく人工呼吸するなんて、俺にはできんと思う。


目の前の命を助けた京は、すげぇ。


それとも、大切な人……綾だから、できたことなんじゃろうか。



「じゃー……今日は帰っか」


俺がそう言うと、みんな頷いた。



「お見舞いに行くかは……明日話そう」


校門での別れ際に陽子が言い、全員が了解してそれぞれ帰路についた。


何もない田んぼ道に真っ白な雪が積もって、一面雪景色だ。


サクサクと軽快な音を立てながら、俺はひとり歩く。


苛立ち、罪悪感、後悔、不安、悲しみ。


色んな気持ちが胸の中に溢れて、行き場を失った感情は涙となってこぼれ落ちた。



涙を隠すように雪が降り始めた帰り道。



俺は、綾の幸せを願っていた。