「修学旅行の時。綾、具合が悪いって遊園地行けなかったんも、軽い発作起こしたからだが」
……綾はそんな素振り、全く見せんかった。
「朋と和也が原因不明の病気って知ったんは、文化祭の準備中。理一がちょうどおらんかった時に、京の夢の話になって、京が話したからだけん」
俺がおらんかった時……。
職員室まで看板の進行具合を伝えに行っちょった時か?
「……京の夢って?」
尋ねると、陸は気まずそうに目を伏せた。
……なんかや。俺には言えんってわけじなかろーに。
言い淀む陸の代わりに、和也が口を開いた。
「医者だけん」
「……医者?」
ありきたりな考えが、でも、京ならそうだろうと思える考えが、頭に浮かんだ。
「……綾のため?」
「まあ、そうなる」
やっぱりな。陸が言い淀んだ理由もわかった。



