君を、何度でも愛そう。




「郁子、すっごい睨んでたが。さっきの授業中」


放課後、陽子が身を乗り出して綾の席まで言いに来た。


「あー…」


気付いていたけど、知らんぷりしていた。気にしてたらキリないし、郁子は特に目立った行動をしてこないから気にするのをやめたんだ。


「か〜えろーっと」


考えるのも面倒くさくなって、京と帰ることにした。


「綾ー。今日先帰って」


京が下駄箱の近くでそう言うから、綾は不思議に思って首を傾げる。


今さらなんだっていうんだろう。


「何かあんの?」

「郁子が相談あるってゆうけん」


郁子か……。つくづく個人戦が好きだなぁ……。


前を見ると、昇降口に郁子がいた。


「……じゃあ、綾帰るね」

「ん。また明日」


郁子にちらっと目線を向け、家までの道のりをひとりで歩いた。