「綾っ!?」


再び倒れ込んだあたしを、京が支えてくれた。


「……っ!!」



痛い。


痛い。


苦しい!



「綾っ!」

「……ふ……う……あぁっ!!」


皮膚が傷つくほど、あたしは制服の上から心臓の辺りを強くつかんだ。


「先生呼べ!!」


和也がそう叫んだのが、うっすら聞こえた。


「綾っ! 綾!!」


ヒュッ、ヒュッと、小さく短い呼吸が、だんだんと弱くなっていく。


苦しい。息ができない。


痛い。もう、どこが痛いのかさえ分からない。



「綾っ……」


……ごめん。ごめんね。


もう、さよならかもしれない。



「……けぇ……」


泣かないで……。




あたしの意識は、そこで途切れた。