京の横を通り抜けて、ふと視線を感じた。
怒りに満ちた麻実と、困惑した顔をした和也たちが、あたしと京を見ている。
思わず立ち尽くしてしまったあたしに、和也が近づいてきた。
「……っ」
不安げな朋の視線。
あたしを見ようとしない理一と陸。
戸惑っている陽子。
気持ちが動転して、平静が保てない。
「……大丈夫かや?」
「……平、気……」
和也の顔も見ずにそれだけ言って立ち去ろとしたら、今度は麻実が目の前にやって来た。
「ヒドいよ、綾」
何……? あたしは戸惑いながら、麻実の目を見つめる。
怒りに満ちた、憎悪さえ感じられる瞳に、あたしは気圧される。
鼓動が速まるのを、抑えられない。
「あたしが言っちょーこと、忘れたのかや?」
何なの……? やめてよ……。
麻実はもう、京の隣にいられるでしょ?



