「綾。友達来てるよ?」
ふいに開いたドアから顔を出していたのは、珍しく家にいたパパだった。
「……友達?」
今日は4人だけのはず……?
「今日って4人だけじゃなかったかや?」
京がつまみ食いをしながら、不思議そうにこっちを見てる。
「あ、俺が呼んだけん」
ソファーに腰掛けていた陸が、京の疑問に答えた。
「みんなで集まった方が楽しいと思って。……余計なことしたかや?」
全員明日会うじゃん!! 最後だからワザと4人にしたのに!
なんて言えるわけなく。
「いーよっ、人数多い方が盛り上がるしっ」
「そーだな。俺玄関まで迎えに行くけん」
京はパパと軽く話してから玄関に向い、陸も後に続く。残された綾と陽子は、顔を見合わせていた。
思っていたことはただひとつ。
陸……絶対にぶいね。
「よっ陽子、ファイトだよ!!」
「はは……」
落ち込んじゃった……。
「おじゃましまーす!」
陽子に追い打ちをかけるように、元気なクラスメートの声が家に響く。
しょうがない……今日は諦めることにしよう。4人で遊ぶ機会なんて、これからいくらでも作れるもんね。
「いらっしゃいっ」
綾は笑顔で夏休み最後の日を過ごした。



