「ねー京。この前さ、すっごい楽しかったけんね?」
……最悪だ。郁子は、綾が知らない間に京と遊んでたんだ。
「陸とかもさ、あたし達がはしゃぎすぎて、すっごい心配そうに見ちょったし」
陸まで!!
話に割り込みたいけど、何のことか分かんない……。
「はは! 陸の心配性には驚くけん。なー綾?」
「え……」
驚いて顔を上げると、京の大好きな笑顔がすぐそこにあって。瞬間、顔を背けてしまった。
何が何だか分からぬ内に、綾は駆け出してしまう。
「綾!?」
後ろから京の声がしたけど、走りだした足は止まらなかった。
顔が熱い。
今まで何度だって見てきたのに、久しぶりに見ただけで信じられないほど胸が熱くなる。
「どうしよう……」
隠れ家を飛び出し、無我夢中ではしごを降りて、最後のほうなんて飛び降りてしまった。
少し離れた木の下で疼くまる。
「絶対、変に思われたよ〜…」
────グンッ!
いきなり腕を引っ張り上げられ、びっくりして顔を上げる。



