───ドォンッ!
あ……花火……。
教室にカバンを取りに来たあたしは、思いがけず教室で花火がよく見えたため、窓の前まで行き夜空に散る花火を見つめた。
穴場だな……。
───ドォンッ!
「……きれー……」
窓に手を付けると、ひんやりと冷たさが伝わった。
みんな一緒に見れてるかな? 理一はあの後ちゃんと、みんなの所に戻ったかな?
「……ごめんね」
ここにいるはずもないみんなに、謝る。
空に咲いては、散っていく花火。何だか今はその景色が切なくて、胸が痛んだ。
……京にも言わなきゃいけない。
今までありがとう、って。幸せになってね、って。
……さよならだよ。
本当に。本当に。さよならだよ。
あたしは花火が終わるまで、教室でひとり佇んでいた。



