「綾と一緒に見たいけん」
やめて。やめてよ。
理一はあたしが病気だってことを知らない。
知られたくない。言いたくもない。
知ってたら、理一は気付く。
あたしが、花火を嫌がる理由を。
「綾、頼むけん」
理一が、悲しそうに眉を下げる。
もう嫌だ。耐えられない。
理一にこんな顔をさせて……。
今言わなきゃ、これからもずっと理一を傷つけてしまう。
「……綾」
理一が1歩、あたしに近づく。
「……っあたし考えたのっ!」
「……何を」
理一が近づいた分あたしも1歩下がると、背中に木が当たった。
理一が怪訝そうにあたしを見る。あたしも真っ直ぐ、理一を見つめた。
……言うんだ。言わなきゃ。
「理一と京のこと、考えたの」
そう言うと、理一は目を見開いた。



