文化祭は今日1日だけ。予算がないとか何とか。まぁ……さすが田舎って感じ。
輪になって座ってるあたしたちは、他愛もない話で盛り上がっていた。
「あっ! あたしお好み焼き食べたい! ちょっと買ってくるねっ」
「まだ食うのかよ!」
「お腹壊しても知らんが」
「んな食ったら太るけん」
口々にバカにしてくる男子メンバー。陸は真顔で体を震わせてるし……。
「ふんっ! あとで欲しいって言ってもあげないからね」
ははは!というみんなの笑い声を背に、あたしはひとりお好み焼きを買いに行く。
……笑えてるよね?
空元気には、見えないようにしなきゃ……。
「はぁ……」
お好み焼き屋の前にできている列の最後尾に並ぶ。
気を抜くと、涙が溢れてしまいそう。
俯いて、ぎゅっと唇を結ぶ。
……何も悲しいことなんてない。
あたしは、京の、理一の、幸せを願う。あたしは、どちらも幸せにできないから。
幸せになってほしい。
あたしではなく、他の誰かと。



