「どうかな……理一もいちょるし｣
「……っ……理一は……確かに綾を好きだけん。綾にとっても理一は大切な人だと思うけん……でもっ、京の夢の理由を知れば！｣
「綾には言わんで｣
「っ何でだが！｣
「俺は……そばにいられればそれでいいけん。あの笑顔を、見られるなら｣
言葉にならない。
どれだけ大きい愛なのか、もう分からない……。
だけど、分かったよ。
自分の愚かさに、やっと気付いた。
「……俺じゃダメだが。でも、逢いたくて。……調べるんじゃなくて、わかってあげたいけん。綾の全てを｣
「綾のことが……大好きなんだね……｣
「ははっ……そうだな……。何よりも、誰よりも、大事だけん｣
……耐えられない。
もうそばにいられない。
あたしは京の幸せを、奪うことしかできないんだから。
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