「えっ! 京って医者になりたいんかや!?」
京の夢の話!?
あたしはとっさにしゃがみ込む。
「何でかや!? 京の家っつったら弁護士一家じゃろ!」
「まぁそうじゃけど……家族全員が弁護士になると思うなや」
珍しい……。
京が夢の話をするなんて。
京が医者になりたいって知ってるのは、京の家族にあたしと陸、多分陽子も知ってるはずだけど。
恥ずかしがり屋だから、あんまり言わなそうなのに……。
渡り廊下の壁に身を隠して、数メートル離れた京たちの会話に耳を傾ける。
「医者って……すげーな。俺今、京のこと尊敬の眼差しで見ちょるよ」
和也の言葉に、みんなが笑っている。



