「はいお疲れー、片付けたら各自解散しろな〜」
担任が終了のチャイムと同時に言って、各々片付けを始める。
「ぐぁ〜疲れたっ!」
バタッと机に倒れこむ理一。
「ポスター2枚しか書いてないじゃん……」
呆れて言うと、理一はムスッとしてしまった。
「ポスターは朋にしてもらえばいいが! 美術取っちょるんじゃから」
「何十枚も朋が書けるわけないでしょーがっ」
「はいはい。分かっちょります〜」
まったくもぅ……。
ペンや紙を片付けていると、京が理一に看板の話をしていた。
「明日からやるけん」
「じゃー明日の昼休みにー……」
普通に話すふたりを見て、片付けする手を止める。
うーん……。あたしが言うのもなんだけど、複雑ながらも嬉しい気がする。
わだかまりもなくて、ほんとに友達として楽しい学校生活を送れてる。
京も昔みたいに、クラスの中心になってきた。
良かった。京は何か遠慮してると思っていたから。
胸が温かくなりながら、楽しい文化祭になることを祈った。