君を、何度でも愛そう。



あたしがはっきりと、「理一とは付き合えない」と伝えれば、それで済むのに。


あたしはできない。


付き合うこともできないくせに、理一を捨てることもできない。


あたしを救ってくれた人だから。大事だから、大切だから。


今さら理一の手を手放すなんて、できないの。



京と別れたことは、ほんとに悲しくて、つらくて耐えられない。


でもそれを泣かずに伝えたのは、泣いてしまったら理一が傷つくから。


これ以上、理一を傷つけたくなかった。


京を選ぶこともできない。理一を傷つけたくないから。


でも、理一を選ぶこともできない。京を傷つけたくないから。


優柔不断……というより、偽善者なのかもしれない。


でも本当に選べないの。


どっちを選ぶこともできず、どっちも手放すことができない。


大切だから。


……どうして、大切なものはひとつじゃないんだろう。