「京と真剣勝負」
「……ん?」
「だけんっ、真剣勝負して綾を取り合うからって、話そうと思っちょったけん!」
「ぷっ」
吹き出すと、睨まれてしまった。
「これでもすごい悩んだけん!」
「ごっ、ごめん……」
理一は、はぁーっと大きく溜め息をついて、天井を見て呟いた。
「まぁ、変わらんか」
チクっと胸が痛む。
理一は天井からあたしに視線を戻した。
「友達に戻っても、京は綾を好きなのは変わらんが」
「………」
「綾のために、友達に戻ろうって言ったけんね」
……何で分かるんだろう。
京が自分の気持ちを、押し殺したこと。
「綾が選べんことは分かっちょったけん」
「……うん」
「何か、やっと並べた気がするが」
「……?」
「京っていう名前は知っちょっても、顔も知らん、性格も知らんじゃ、勝てないと思っちょったけん」
理一はふっと笑って、コーラを一口飲んだ。



