「なんで……覚えてなかったの……」
ほんとに最低だ。
あたし、誓ってた。京と同じように。
小学5年生の冬、あたしは京に告白された。
“ずっと一緒におる。守っちゃる。俺が綾にとって、何よりも大きい存在になっちゃるけん。”
そう、言われた。
“最初から最後まで、綾も同じ気持ちだよ”
京とあたしは同じ想い。ずっと一緒にいる、お互いがお互いの、何よりも大きな存在になると約束した。
そして、小学6年生の秋。
あたしは京に、原因不明の病気なんだと告げて、嫌いにならないでと泣くあたしに、京は微笑んでくれた。
“誓うけん、綾”
真っすぐ、揺るぐことのない瞳で、あたしを見つめていた。
“一生、好きだけん”
あたし、あの時、何て返事した?