「じゃあ」 家の前に着き、あたしは京に挨拶する。 「ん」 視線を一度合わせてから、あたしは玄関に向かった。 「綾」 「ん?」 足を止めて振り向くと、京は俯いていた。 「……何? 京」 「……俺」 京は顔を上げて、あたしを真っ直ぐ見つめる。だけどその瞳は、何とも言えない寂しさを漂わせていた。 「……京?」 どうしたの? 何で、そんなに寂しそうにするの? 京の唇が、ためらうように震えた。