「帰ろ、綾」 「え!? あっうん……」 京に呼ばれ、足を踏み出す。 「綾」 「はい!?」 踏み出した足は1歩で止まった。理一に、呼ばれたから。 「明日、会えるかや?」 「え、まぁ、うん。会えるよ?」 「じゃあ明日、電話するが」 無表情でそれだけ言って、理一は目を反らした。 「綾?」 「あ、うんっ」 京に呼ばれながらも理一をもう一度見る。だけど理一はもう和也と陸と笑っていた。 何だろ……。 不思議に思いながらも、あたしは京とみんなよりひと足早く学校を出た。