「京っ、お前ら休んでんなやっ……」
息も切れ切れに和也は怒るけど、全く説得力もなく。理一も立ち止まって汗を拭っていた。
「あたしのひとり勝ちじゃんっ」
「まさか」
声に振り向くと、京が立っていた。
「俺ひとりに鬼やらせちょーこと、忘れた?」
悪戯な笑みをこぼす京に、血の気が引く。
「逆襲!? やめてよっ」
京が走り出したのと同時に、あたしは逃げる。
「あと2分!」
和也の声を聞き、なおさら負けられない。
ていうか負けない!
ギャーギャー言いながら京とふたりで鬼ごっこをする。
1分ほどたった頃、京の動きが鈍くなった。あたしは少し離れて、京を監視。
「はぁっ……あ、や……はえぇが……」
腰に手をあて、背を丸める京。あたしも息が上がってきた。
「あと1分〜。京頑張れ〜」
もはや、だらけている和也に京は手を左右に振る。



