「はいっ、今から全力鬼ごっこしまーす」
全力鬼ごっこぉ!?
校庭の真ん中に集まったあたし達は和也の説明を受ける。
あらかじめ校庭に線を書いて、その枠の中だけで鬼ごっこをする。
鬼に捕まえられた人も鬼になって、鬼は増えていく。
とりあえず全力で走る。制限時間20分。逃げ切れたら飲み物1本プレゼント。それだけ。
「……いっ、イヤだ!!」
「はい綾、鬼決定!」
「何でっ!?」
「文句言ったからだがっ」
「和也今日冷たいっ」
「うっせー遅刻魔!!」
「今日はあたしのせいじゃないもん!」
「あ、そっか。はい京、鬼決定!」
「うざっ!」
「鬼は京ひとり! はい散って!」
「何で!?」
くすくすと笑いながらも、みんなが散り始める。
ラッキ〜ッ!
「全力で走らんとダメだかんなー」
和也が注意しながら、鬼の京から遠ざかる。
どんだけ全力にこだわるのよ……。
「じゃあ、10数えるが」
京がいーち、にー、と数え始める。



