「何しちょったかやお前ら! その格好何!」


30分ほど遅刻して学校に着くと、昇降口で和也が仁王立ちしていた。


「主役が遅刻かよ!」

「ごめんごめん」

「携帯も出んし!」

「ごっ、ごめんね」


和也はあたしと京と、交互に文句を言う。


「もうお前ら以外、みんな集まっちょるが!」


たっくよ〜とブツブツ言いながら、和也はクラスに向かう。


「なぁ、陸たち来ちょる?」

「あぁ!? 当たり前だけん!!」

「和也〜ごめんてばぁ」

「つか何でふたりして濡れちょるが!」


もうだいぶ乾いたけどな……。


京とあたしは顔を見合わせてから和也を見る。


「「川遊びしてた」」

「はあぁぁ!? ……あぁもういい、聞いた俺がバカだったけん」


3人で笑いながらクラスに向かう。


「はいはーい、遅刻者がやっと到着ー!」


嫌み全開で和也がドアを開ける。


「綾ー、やっと来た!」
「京、何その格好」
「どーしたのー!?」


陽子たちが駆け寄り、クラスメートはどうしたもんかと話している。