君を、何度でも愛そう。



「泣きそうな顔せんで」

「……してない……」


そんな表情をしてるのかと思い、ぱっと視線を逸らす。


「……驚かせてごめん」


違う……。違うの、京。

京が嫌いなんじゃない。怖いんじゃないの。


京が突然綾って呼んだから、びっくりしたんじゃないの。


あまりにも鮮明に、耳の奥に、頭の隅にまで響いたから。


綺麗な声で、懐かしそうに“綾”って呼ぶから。


懐かしさに、体が震えたの。


まるで、“京を待ってた”って、体が訴えてるみたいに。



「……道、うろ覚えで」


視線を合わせると、京は照れくさそうに口元に手を当てていた。


「……うん、一緒に行こう」


そうあたしが言うと、京が微笑んで歩き出す。


変わってない……。昔の笑顔のままだね、京。


あたしの名前を呼んだ京の甘ったるい声がいつまでも耳に残ったまま、あたしと京は3年ぶりに並んで歩いた。