『んー……ははっ』
「ははじゃないよ」
『だけん、遅れる』
歓迎会に遅れるのね。
「分かった。伝えとくよ」
『わりぃね』
「理一の遅刻魔っ」
『つか、綾も寝てるかと思っちょったが』
「失礼だなっ。そんなにマヌケじゃないよ」
玄関を開けて外に出ると、真っ青な空が目に入った。
『……まぁ、いいけど』
「? 変な理一」
鍵を鍵穴に差し込みながら話を続ける。
『なあ、俺んち来いや。一緒行こうぜー?』
「えー? やだよっ、遠回りだし」
綾の家から理一の家に行くとなると、学校を通り過ぎなきゃいけない。
この暑い中、それはちょっとごめんだ。
『俺ひとりで遅刻かや〜』
道連れにするつもりかっ。
「あたし、もう出るとこだからねっ。とにかく和也は怒ると怖いんだから、怒られたくなかったら早くおいでよ?」
ガチャンと鍵を閉めて、鍵をバックにしまった。
『分かったがぁ〜』
「うん、じゃーね」



