「じゃあ行ってくるねパパ。お仕事頑張って」 まだ眠そうなパパに手を振って、意気揚々と家を出ると人影を見つけた。 「あ。おはー」 ───京! 何で!? 綾が出てくるの待ってたとか!? きゃーっ! 「偶然っ」 「……ああ……うん…」 恋した女の子は、どうも自意識過剰になりがち……。 期待を返せっ! 「何か綾、家から出て来た時すっごい笑顔だったが」 「――! うるさいっ」 何かもう、紙を真っ黒なペンでぐちゃぐちゃにしたいくらい、もどかしい気持ちになった。