「俺たちのことは気にするなや。今まで通り理一と遊んだり、普通に過ごせばいいが。京とは、クラスメートとして始めればいいけん」
「……でもっ」
「焦んなくていいけん。ゆっくり、答え出せ。理一が好きなら、理一と付き合え。京が好きなら、京と付き合えばいいが」
「……」
だって、そんなの。あたし自分勝手だよ。
「……好きにしていいんだけん。綾」
陸が優しく微笑んだ瞬間、視界が一気にぼやけた。
「……ふ……うっ」
「泣き虫」
「綾っ、はいっ、ティッシュ!」
「ごっ、ごめっ……。優柔……ふっ不断で……、ありがと……」
わんわん泣くあたしの顔を、陽子は笑いながらティッシュで拭いてくれる。
「京も悪いけん。仕方ないが」
陸は首の後ろをかきながら、悪戯に笑って見せた。



