君を、何度でも愛そう。



「陸……いきなりそんなこと言っても綾が混乱するけん」


陽子が陸の肩を叩いた時、あたしは抱いていたクッションを強く握った。


「あたし、京が帰ってくること、5月には知ってたの」


ふたりの視線を感じる。驚いているのか、それとも言わなかったことに怒っているのか。分からないけれど、言葉を続けた。


「いつ帰ってくるかは知らなかったけど、律兄に聞いたの。……高校一緒なんて、びっくりだよね」


はは……と情けない笑いをして、クッションをさらに強く握ると、陽子が気まずそうに目を伏せた。


「……あたしと陸は今日の朝、律さんに聞いたけん。陸に電話がきて……京が帰ってくるって。今日、学校で会えるはずだって。……驚いたけん」

「綾。京は、偶然同じ高校になったわけじゃなか。律に俺たちがどこの高校に入ったか聞いて、編入試験受けちょーよ」

「……」


言葉にならず俯くと、陸が溜め息混じりに口を開いた。


「何で言ってくれなかったけん。いつだか分からんくても、帰ってくるってひと言くらい……」


……だって。だって……。