「んっ!? 何?」
突然の呼び声に、朋は人だかりの中から顔を出す。
「綾が一緒に帰りちょーって」
えっ?
「……あたしはいいけど、久々の再会じゃ……ないのかや?」
あたしと京を交互に見ながら言う朋は、京とあたしたちが知り合いだと気づいたのだろう。
「いいけん」
陽子の優しさだった。あたしのカバンを机から取り、あたしに押し付ける。
「陽子……」
「夜、電話するけん」
陽子はそう言うとあたしの背中を押し、朋のもとへ導く。
帰ろーと笑う朋につられ、ぎこちないだろうけど、微笑んだ。
京と理一に見られてる感じがしたけど、あたしは逃げるように教室を後にした。
頭が混乱していた。
どうすればいいのか、全く分からなかった。
京……何で……?



