「水島京っつーけん!」
京の肩を引き寄せながら続けて和也が言うと、シルバーの髪をくるくるといじっていた理一の手が止まった。
「……何? もっかい言っちょー」
「だーから! 水島けっ……」
テンションが高かった和也は急に固まって、あたしを見た。和也はやっと気づいたらしい。やべぇ……って顔をした。
「水島京だけん。京都の京で、読み方は“けい”」
しゃべらなくなった和也の代わりに、京がにっこりと理一に笑いかける。
理一が、あたしを見た。
目が合わないように、とっさに俯く。
「……穂高理一だけん」
理一は、何か言おうとした口をつぐんで、それから自己紹介をした。
……泣いちゃダメ。
泣くことなんかない。
ぐっと歯を食いしばった時。



