「あっ……と……」
「つか誰? 綾の隣」
──ドキン。
理一の視線は、確実に京に注がれている。
「転校生だけーんっ」
「えっ、この時期に!?」
いつの間にかあたしたちの周りには人だかりができていた。
あたしも経験があった。転校生としてこの町に来た時、質問攻めにあった。
水島くん、水島くん、と大半が女子からの質問だったが、京はしっかり答えていた気がする。
「水島水島って、下の名前なんていうが」
「んだよ理一! 遅刻してくっからだろーが!」
和也が喝を入れる。
やばい。帰りたい。
帰りたいのに、体が動かない。
「こいつはー、中1になるまでこっちにいたけん」
理一は「へー」と言いながら京を見てる。



