「はい。じゃー夏休みの過ごし方についてー…」
先生が夏休みについての注意点を話してる間、再び席についたあたしは、ずっと下を向いていた。
体の右側だけが、自分の体じゃないみたいに感じる。
早く終わって。
早く、早く。
「夏休みだからって浮かれ過ぎないよーに。2学期元気に登校しんしゃい! かいさーん!」
わっ!と教室が騒がしくなり、ホームルームが終わる。勢いよく立ち上がり、自分のカバンを持とうとした時。
「綾! 帰ろーぜーっ」
「……理一」
カバンに出しかけた手を止める。
「陸たちと夏休みどっか行きちょーねーっ」
「俺も俺も!」
和也が割り込むと、「イエーイ」と言いながら、理一と和也はハイタッチしていた。
言葉が見つからず、冷や汗ばかり出る。



