「あたしは美術クラスだけん」
「そんなのあんだ」
「進路別の授業は週に2時間あるから、真面目に考えぇ」
「えっ、何で持ってんの!?」
陸があたしに差し出したのは、進路別学習の希望調査書。
「綾の担任に泣きつかれたけん。助けて〜って」
「な……何から何まで、すみません」
先生のバカッ、ハゲッ! 陸に渡すことないじゃん!!
「何? 何? 綾また迷惑かけちょーっ!?」
「っ理一!」
どこかで遊んでいたのか、理一がサッカーボールを持ってあたしの横に現れた。
「何? 進路別のやつ?」
「そ〜。全然考えてなーい」
「じゃ、俺と一緒でよか」
理一はペンを取って、勝手に紙に書き始める。
「ちょっと!」
「あい。これで提出っ」
理一はにかっと笑ってペンを置く。
見ると、第一希望の欄には<恋愛文系>と書かれていた。
「はぁっ!?」
えっ、さすがにないよね? こんなの学ぶ学校ないよね?



