梅雨が明けていよいよ7月。
もうすぐ始まる夏休みに、生徒は浮き立っていた。
「綾〜っ!!」
昼休み、朋と教室で話していると名前が呼ばれた。
「あっ陽子〜、陸も!」
陽子に続いて陸もやってきて、あたしと朋の周りの席に着く。
「何なにっ、どしたの?」
クラスが離れてしまって、今までみたいに一緒にいられなくなったから、少しでも会えると嬉しい。
「夏休み、もうすぐじゃねっ」
陽子は笑顔で話し始める。
「だね〜っ。遊ぼーねっ」
「それでさ、決めちょー? 後期の進路別学習」
「……何だっけそれ」
3人とも、なんとも言えない表情であたしを見つめてくる。
「そんな一斉に呆れなくても……」
「これだから心配だけん」
陸は元々無表情な顔を更に無表情にして、ボソッとつぶやく。
「ごっ、ごめんなさい……」
陽子たちが言うに、あたし達の学校は、まぁ普通のレベルの高校なんだけど。去年から勉強に力を入れて、進学校にしようと企てているらしい。



