君を、何度でも愛そう。


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6月、梅雨入りしようという頃。


京が帰ってくると分かってから、1ヵ月ほど経った。


何も変わらない。あたしは変わらず理一といたし、京が帰ってくると頭で分かっていても、不確かなものすぎて実感がなかった。


京が帰ってくることを、郁子に直接伝えた。


郁子は「やっぱりね」としか言わず、何か言いたげだったけど、それ以上なにも発しなかった。


陽子と陸には伝えなかった。もちろん、理一にも。


……違う。伝えることが、できなかった。


このタイミングで京が帰ってくるということは、何かを壊してしまいそうで、とても口にできなかった。


表面では上手くいってるよう様でも、きっとみんなの心はバラバラだ。


陽子の想い、陸の想い、理一の想い。


それぞれが、あたしと京の関係に終止符を打てないでいた。


そんな中で京が帰ってきて、京の想いが混じりあったら、全てが壊れる。そう思った。


誰かが幸せになるということは、誰かが傷つくということなのだから。