「だから綺麗だけん」
「……え?」
「みんな、短い命でも長い命でも、後悔しないように一生懸命生きちょる。後悔なんかせん。蛍は死んでも、天で輝く」
京は綾を見て微笑むと、服の袖で綾の涙を拭った。
「俺はそう思っちょるけん」
……京の笑顔、好きだなぁ……。
笑うと口角が上がって、目尻が下がって、本当に優しく笑う。
「うん……」
それだけ言って、潤んだ瞳で再び蛍に視線を移した。
京は蛍の命が短いから泣いたと思ってるんだろうな……。
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