「「おはよー」」
あたしと理一は同時に挨拶をする。
「やばい、緊張する〜!!」
あたしは鏡を出して、春風で乱れた髪を直す。
「何がかや」
理一が買ったばかりの携帯をいじりながら聞いてくると、陸が遠くのほうを指差す。
「あれだけん。クラス発表の紙」
そう、クラス発表。これが気になって気になってしょうがない。
「さすがに高校までは上手くいくか、分からんけん」
陽子が苦笑いしながら言い、あたしは溜め息をつく。
中学の時はみんな同じクラスだった。先生たちはあたしたちをよく分かっていたから。
でも高校は違う。環境が変わり、周りの友達も変わり、もちろん先生も変わる。
同じクラスになれるかな……。
「う〜不安〜」
理一があたしを見て、ポンとなだめるように頭を叩く。