『じゃあ1組からバス乗りんさーい』
ハンドマイクから先生の声が響き、1組からと言ったのに各クラスのバスにみんなが流れ込む。
先生たちも呆れていたけど、どこかしら楽しそうだった。やっぱり修学旅行は誰でも楽しいよね。
「何ニコニコしちょー」
「理一っ」
いつの間に説教から解放されたのか、理一が綾を見て笑っていた。
「……理一こそ、何色? その髪」
「これ?」と理一は言って、同時にかぶっていた黒のニット帽をとった。
「……えぇっ!」
「可愛いーべ? グレー」
「いや、ピンクのメッシュ入ってるけどっ!?」
「うん、可愛いじゃろ?」
いや可愛いけど、さすがにその色ってありなの? この田舎で。
「何か……理一にしてその色ありって感じ……」
「じゃろー!? ずっとグレーにしたかったけん」
理一はウキウキでバスに乗り込む。



