肌寒い、空気がひんやりした朝。
いよいよ修学旅行です!
「旅行〜っ」
「東京〜っ!」
「いやったぁ〜!!」
3年全生徒の明るい声が飛び交う。
まぁ、綾も浮かれてるけどね!
「ところで……和也と理一と陸は?」
もうそろそろ出発なのに綾たちの班の男子たちが来ない。
「……昨日、みんなで和也ん家に泊まるって言っちょったけん。そのせいかも」
陽子が心配そうに校門のほうをチラッと覗いた。
「寝坊だと思うけん。あたし先生に言ってくるが」
朋は班長らしくそう言って、先生のもとへ走って行った。
「もー何なのあいつらっ! 遅刻とかありえないでしょっ」
本当バカっ! そもそも和也の家ってのが間違ってるんだよ。陸の家だったら、こんなことなかったのにさっ!
『えー、ちょっと数名の生徒が遅刻しちょるけん、もう少し待ちまーす』
先生の声がマイクで響き、生徒たちが不満そうにした瞬間。
「ごめーん! 寝坊しちゃったがぁ!」
ひときわ大きい声がして、急いで声のした校門のほうを見る。



