「ねぇ陽子ー?」


もちろん陽子とも同じクラス。陽子は出会った頃とはずいぶん変わって、ショートだった髪も胸の辺りまで伸びていた。


「何かや?」

「陸とケンカする?」

「んー……あんまり」


教室で座って話していると、周りで話していた子たちも混ざってきた。


「ねぇねぇ、陽子と陸くんっていつから付き合っちょーの!?」

「えっ……と、中1の夏」


少し照れて言う陽子。


「約2年も付き合っちょー!? すごいけん!」


笑って誤魔化す陽子だけど、しばらくみんなの注目の的になっていた。


陽子、可愛いもんなぁ〜。陸にはもったいない。いや、お似合いなんだけどさ……。


そんなことを考えていると、隣に座っていた子が綾を小突いた。


「綾は?」

「……ん?」


にやにや笑う友達に微妙な違和感を持っていると、まるで当たり前のことのように聞かれた。


「理一とだが。付き合ってどんくらい?」


はっ!?