───…
「ふーん。で?」
「で?って。仲直りしたよ?」
「あっそ」
「なぁにぃ〜!?」
「何でもないけん」
何だよっ!
最近和也もサボるようになって、今は裏庭で綾とサボり中。今日の朝の出来事を話すと、和也は何かが不満そう。
「理一かあ〜。あいつ、何であんなにカッコいいかや」
「さぁー?」
……あ。
「和也も充分かっこいいよっ!?」
「はっ」
吐き捨てるように鼻で笑われましたけど……。
そんなことされたら次の言葉が出てこなくて、黙っていると和也が地面を見つめたまま口を開いた。
「……俺、理一に初めて会った時、ぶっちゃけ、京よりカッコいいと思ったけん」
「……ふーん」
「あれ? 思わん?」
和也の手は暇そうに草をちぎっている。
別に、どっちでもいい。ふたりともカッコいいと思うし、それに綾は京が好きだから、その問いはちょっと困る。
「どっちもカッコいいんじゃない?」
「はい投げやりー」
「もーうるさい! どうでもいいよっ」
「女は怖いが〜」
和也に一発食らわせて、綾は寝っ転がった。和也が震えながらお腹を押さえてるけど、無視、無視。