「髪、染めてるかや?」
一瞬、体が硬直したような感覚に襲われる。
綾の髪は腰まであるロングヘアで、その髪全体は赤みがかかった茶色い色をしていた。
「生まれつき……」
「へー。何かいいなあ!」
無邪気に笑顔を見せる陽子に、堅く笑うことしかできなかった。
病気のために飲んでる薬のせいだなんて、言えない……。
「綾っ。何暗い顔しちょるが」
顔をあげると、京が立っていた。
「って俺のせいか! こんなに人連れてくるつもりなかったけん……ゴメンな」
「違うよ。ちょっと疲れただけ」
できる限りの笑顔で答えると、京は陽子に視線を落とした。
「陽子、ちょっと綾と話したいけん」
えっ!? ……なに!?
「じゃあ、あたしみんなのとこ行っちょるね」
陽子がソファーを立つと、京が隣に座った。



