翌日、愛しいような憎いような、曇りのない空。
蒼ばかりの空は、まるで空じゃないみたい。
ひとり学校への道を歩いて、校門が近くなったところで前方に人が見えた。
「───っ!」
綾は咄嗟に後ろを向いた。
理一だよ……。そっか、理一って西町に住んでるんだ……。
昨日の出来事が嫌でも頭をよぎる。
ジャリ……。
足音が聞こえた。理一が綾に向かって、歩いて来てる。
ジャリ……。
やだ、やだ、来ないで。昨日のことなんて、話さなくていいよ。
お願いだから、綾に話しかけないで。
目を瞑っていたのに急に後ろに引っ張られて、驚いて目を開けた。
「無視せんで」
理一……。
話し掛けないでって、祈ったのに。
かまわないでよ。あっち行って……。



