君を、何度でも愛そう。



「「「目指せ優勝ー!!」」」


2年1組全員の掛け声と同時に、体育祭開始の合図が鳴る。


今日は体育祭。快晴の暖かい5月の朝。体育祭日和だっ!



午前の部は綱引き、障害物競争、その他もろもろ。玉入れは1年生の競技だったらしい。

綾の出る障害物競争まで、まだ時間がある。


「ねー陽子っ、綱引きっていつ?」

「んー……あ。次だけん。女子が先」


陽子が体育祭のパンフレットを見ながら答えると、アナウンスが流れた。


『綱引きに出場する選手は、宣誓台の前に集まって下さい』

「おっ、始まったっ」


いつの間にか隣に和也がいた。


「和也綱引きだっけ?」

「俺、綱引きとリレーだけん」

「まぁ頑張ってよっ」

「ちゃんと応援しろよー、って理一! 寝ちょー!?」

「うー……眠い〜。無理だが俺……和也、代わりに出て〜」

「あほぅ! 演技しちょー元気あったら真面目に出て来いや!」


ぷ……理一いじけてる。


「頑張ってよ理一っ、目指せ優勝じゃん!」


理一を励ますと「んー」と唸って、しばらくしてから顔を上げた。


「っし! 頑張っちゃるが!」

「みんなで応援するからねっ」


足早に集合場所に向かう理一に声をかける。理一はただ笑って、颯爽と走っていった。



「……綾?」

「あ。何?」


陽子の声で我に返る。


「……理一に見とれちょーよ?」

「……や、かっこいいよね、理一」


内心ドキドキだったけど、平然と言った。


「まぁ、モテるらしいけど全部断っちょるって。陸が言っちょったが」

「ふーん。理想高いんでしょ」


理一の話題はそこで終わって、綾たちは綱引きの応援に行った。


理一はモテる。それは第一印象で分かっていたことだけど、それほどカッコイイ理一の存在を知らなかったなんて、綾はほんとに京のことしか考えてなかったんだと、改めて感じていた。