「あ。そうなんか。悪い」
「何で“悪い”?」
「え。いや、悲しそうな顔しちょったから、嫌なんだと思ったけん」
「え。悲しい顔した?」
「え? うん」
「え。嘘……」
「“え”言い過ぎだが」
「あははっ。綾も思った!」
ふたりで“え”を最初に付けて会話をして、しばらく笑っていた。
そのうち他におそろいになるものはないか話していると、ハチマキが目に入り、ひらめく。
綾はハチマキを手に取り、ジャージのえりにかける。
「え。まさか?」
「そう、まさか。ほらっ、よくない!?」
「あ。イイ。赤だし目立っちょーよ」
「はいはい、理一もやって〜」
普通ハチマキは頭に巻くものだけど、綾はそれが嫌だった。で、思いついたっ!
「みんなー、ハチマキもお揃いにしよ!」
皆が綾と理一の首にぶら下がるハチマキを見た。
「おーっ! いいじゃん」
「ネクタイっぽーい!」
「つか、完璧ネクタイだが」
「1組オシャレだけんっ」
まぁオシャレかは置いといて……いよいよ待ちに待った体育祭です!



