わー……知らない顔ばっかり。
教室に着くと、すでに教室内は賑やかになっていた。
「俺の席どこ?」
「座席表見ればいいけん」
陽子と陸は仲良く座席表を見る。
いーなぁ……ラブラブで……。
「……」
はは……何か虚しくなってきた……。
「綾っ、綾の席見つけた」
陽子が座席表を指差す。
……窓際。後ろから2番目。教室を見回しつつ、席を探す。
「……めっちゃ人だかり……」
「? 何かや?」
「綾の席の近くがめっちゃ混んでる……」
「……何でかや」
ま……いいや……。
「陽子と陸は?」
「真ん中の前から3番目」
「……陽子の斜め後ろ」
ふたりの間に幸せオーラが流れる。
わー……混ざれな〜い……。
少しヤキモチを妬きながら、自分の席に歩いていった。